山田:私は、京都産業大学時代に、平野さんが出ている野球の試合をよく観に行ってたんだけど、平野さんは大学時代からすごく活躍していて、その当時からスーパースターという印象があるんですよ。
平野:よくそういう風に言われるんですけど、実際に僕が活躍できたのは2年生からなんですよ。大学に入ってからプロを目指していたんですが、僕が思い描いていたことと現実が随分違っていたこともあって、それが態度に出ていたのか、2年生の春のリーグ戦の後に、選手全員の前で監督から叱責されたんです。その時に監督から言われたのは、「お前は控え選手の気持ちを考えたことがあるのか」と。その日を境に僕の気持ちや取り組み方が大きく変わったのは確かです。若気の至りで素直に受け入れられない部分もあったんですけど、先輩たちやエースが真面目に練習して結果を出しているのを見て、だんだんと監督の言うことが自分の中に落とし込まれてきて、その後やっと秋から主力で投げられるようになったんです。
山田:そうだったんですね。平野さんが投げると、きっと抑えてくれるはずだとワクワクして試合を観ていたことが今でも心にハッキリと残っ
ています。ところで、アスリートとして歩む中で、過去を振り返ってこれは大きな決断だったと思うことは何ですか?